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リジェネレーション(Regeneration)とは、生命(いのち)を最優先に考え、より良い未来を創造しようとするあり方です。気候危機の終息や生物多様性の回復といった環境問題を解決するだけでなく、私たちの社会全体をより良く変えていくための実践的なアプローチです。

それは、私たちの日常生活や教育、仕事、社会システム、そして未来に深く関わっています。なぜなら、リジェネレーションは、私たちが生きていく上で不可欠な、食料、健康、環境、そして社会の持続可能性を回復させるための鍵となる考え方だからです。

現代の経済システムや社会は、人、土地、海、森林などから生命を消費し続けています。リジェネレーションは、この消費の流れを止め、生命を尊重し、回復させる方向へ進むことを目指しています。



これまでの世界の均衡が崩れ、日本に暮らす私たちの暮らしにおいても変化が起き始めています。

どこかで起きることは、それ以外のところにも影響を及ぼすのだと知ることは、私たちが同じ地球の上に住んでいるのだということを、思い起こす機会になっているのではないでしょうか。

その結果として、資源の使い方や食のあり方を見直すなど、私たちの行動や意識も変わりはじめ、社会システムも変化しています。

「自分の未来」を大切にしながら、「集団としての持続可能な未来」を創造するために。

様々な情報が流れてくる今こそ、私たちの内側の感覚から本当に大切なものとつながり、ホリスティックに捉える力が必要です。

自然のしくみと調和がとれ、全ての生命が生かし合う世界を創り出すために、私たちにできることは何なのでしょうか?変化の担い手として、また今を生きる上で、知っておく必要があることはどんなことでしょうか?

その学びと探求の機会として本連続講座をご用意しました。

生命の視座で、社会のシステムを見つめ直す

社会を「生きている生命システム」として捉え、社会のあり方を変えようとしている各分野の先駆者から直接お話を伺い、対話する機会を持ちます。社会の構造への理解を深めながら、様々な分断を統合する、ホリスティックな世界の見方を体得していきます。

一人ひとりの力を知り、行動のきっかけを掴む

社会をリードする講師たちからは、小さな一歩から始まった、これまでの活動の軌跡についてもお話いただきます。プログラムを通じて、参加者ご自身が持つ影響力にも目を向けていきます。旅路が終わるころには、一人ひとりが次なる一歩を見出しているはずです。

仲間と出会い、共に歩む

ご参加者同士は、リジェネラティブな未来への願いでつながる仲間です。受講者限定のコミュニティで、対話を重ねたり、情報や気付きを共有したりすることで、お互いの視野を広げながら、将来にも続く絆を育んでいきます。


Day2Economy
江上 広行 Hiroyuki EGAMI

一般社団法人公共善エコノミー共同代表理事
株式会社URUU 代表取締役/一般社団法人価値を大切にする金融実践者の会 代表理事/グロービス経営大学院 専任教授
地方銀行、システム開発会社を経て2018年URUUを設立。金融機関やベンチャー企業などの対話を促す、組織開発コンサルティングやリーダーシップ教育・コーチなど行う。著書に『対話する銀行―現場が描く未来の金融』(金融財政事情研究会、2017年)、『誇りある金融』(共著、近代セールス社、2020年)、『金融機関のしなやかな変革』(共著、金融財政事情研究会、2020年)など。 『頭がいいだけの銀行員はもういらない』(共著、経済法令研究会、2024年)など

Day3Organization
武井 浩三 Kozo TAKEI

社会活動家社会システムデザイナー
高校を卒業後、ミュージシャンを志し渡米。帰国後に米国での体験を基に起業、その後倒産、事業売却を経験。2007年に不動産関連のIT企業を設立すると、経営を透明化する独自の「管理をしないマネジメント」が注目を集める。ティール組織のような自律分散型の経営の日本の第一人者として、新しい経営の啓蒙活動に尽力し、17年にホワイト企業大賞を受賞、18年には自然経営研究会を立ち上げる。持続可能な循環型社会を創造することを目的に、デジタル通貨のプラットフォーム「eumo」や、SDGs、フェアトレード、地方創生、まちづくり、保育・教育など多数の営利非営利企業にてボードメンバーを務める。

Day4Business
濱川 明日香 Aska HAMAKAWA

一般社団法人Earth Company 代表理事
Earth Company CEO。バリ島のエシカルホテル Mana Eartly Paradaise 共同創設者。
ボストン大学卒業後プライスウォーターハウスクーパーズに勤務。気候変動の解決に寄与するため、ハワイ大学大学院太平洋島嶼国研究学部にて気候変動研究で修士号取得し、以後NGOなどで災害復興支援や、気候変動に関する活動に従事。2014年ダライ・ラマ14世より「Unsung Heroes of Compassion」賞を受賞。2018年と2021年にNewsweek誌より「Woman of the future」「世界の尊敬される日本人100」として掲載。

Day5Leadership
小林 泰紘 Yasuhiro KOBAYASHI

一般社団法人 Regenerative Leadership Japan 共同代表
一般社団法人 EcologicalMemes 代表理事/発起人
環境再生型コミュニティ農園 かすかべ農園 園主
人と自然の関係を問い直し、人が他の生命や地球環境と共に繁栄していく未来(リジェネレーション)に向けた探究・実践を行う共異体 Ecological Memes 代表/発起人。訳書に『リジェネラティブ・リーダーシップ』。インドやケニアなど世界 28 ヶ国を旅した後、社会的事業を仕掛ける起業家支援に従事。その後、個人の生きる感覚を起点とした事業創造や組織変革を幅広い業界で支援したのち、独立。現在は、主に循環・再生型社会の実現に向けたビジョン・ミッションづくり、事業創造、リーダーシップ醸成などを支援・媒介するフリーランスのカタリスト・共創ファシリテーターとして活動。

Day6|Health
たいら 由以子 Yuiko TAIRA

ローカルフードサイクリング株式会社 代表取締役
循環型コミュニティガーデン協会代表
福岡市生まれ。大学で栄養学を学び、証券会社に勤務後、父の死をきっかけに「半径2kmでの栄養循環」の仕組みを構築し、安全な食と土の改善に取り組む。平成9年よりコンポスト活動を開始し、平成16年にNPO法人循環生活研究所を設立。国内外でコンポストの普及に努める。現在、循環生活研究所理事、生ごみ焼却ゼロプラットフォーム主宰、NPO法人日本環境保全ボランティアネットワーク理事として活動中。

Day7|Lifestyle
林 良樹 Yoshiki HAYASHI

一般社団法人小さな地球 共同代表
アーティスト・農家・NPO法人うず理事長
1999年に千葉県鴨川市釜沼集落へ移住。「美しい村が美しい地球を創る」をテーマに人と人、人と自然、都会と田舎、私と地球をつなげ、古民家や棚田を含む里山全体をコモンズ(社会の共有財産)とし、多様な活動を行う。釜沼北棚田オーナー制度、無印良品 鴨川里山トラスト、天水棚田でつくる自然酒の会、地域通貨あわマネー、釜沼木炭生産組合、大学や企業の研修、森林整備、リトリート、ツーリズム、マーケット、ギャラリー、宿を運営し、大学や企業、建築家やアーティストたちと幅広く共創し、その活動全体を「いのちの彫刻」と表現している。

鮎川 詢裕子 Junko AYUKAWA

一般社団法人ワンジェネレーション 代表理事
株式会社クラリティマインド代表
商社時代に一貫して経営層と組織のパイプ役として経理・経営企画に従事。人と集団の意識の変容についての経験を積み、南米アマゾン、アンデス山脈、ネイティブアメリカンの先住民や先人から得た自然の摂理に基づくビジョンや所有の概念、「共創」の感性を育む。リジェネラティブな社会に向けて、自然の営みの回復にかかわる歓びと、人と集団の行動の奥にある内側からシフトを支援。講座のプログラム開発、ファシリテーターの輩出、講演、研修などに携わる。また、国内、中国で企業におけるパーパス(存在意義)の再考、システムシフト、その人の特性をいかしたリーダーシップ開発、エンゲージメントを高めるプログラムを提供・実践を支援。著書「最高のリーダーほど教えない」(かんき出版)

山口 有里 Yuri YAMAGUCHI

一般社団法人ワンジェネレーション
「人と自然が共に繁栄するリジェネラティブな未来を創る」をライフテーマに活動するインタープレナー(越境共創人材)。学生時代より環境問題に関心を持ち、エネルギー社会の転換期に当事者として立ち会うべく、石油業界に身を置く。「リジェネレーション」との出会いが転機となり行動が加速。現在は大企業に勤める傍ら、森・畑・土・炭・人の5領域でプロジェクトに携わり、複数の団体やコミュニティを跨いで活動中。

プログラムの全体像(流れ)とセッション日程

・イントロダクション (10分)
・チェックイン ( 5分)
・講演① (40分)
・Q&A、ダイアログ (20分)
・休憩 ( 5分)
・講演② (40分)
・Q&A、ダイアログ (20分)
・内省、チェックアウト (10分)


※内容が一部変更となる可能性がございます。



Day1 6月25日(水) 19:00-21:30
Orientation:旅の地図を手にし、それぞれの現在地を確認する

・すべての行動と決定の中心に生命をおく「Regeneration」
・生命の視座で社会システムを見つめ直す旅の仲間との出会い
ファシリテーター:鮎川詢裕子(一般社団法人ワンジェネレーション代表理事)


Day2 7月8日(火) 19:00-21:30
Economy:生命的な経済の在り方に触れる
・持続可能でホリスティックな新しい経済モデル「公共善エコノミー」
・平等な権利、公正な分配、生態学的な地球の限界を尊重した経済のシステム設計
講師:江上広行(一般社団法人公共善エコノミー代表理事)


Day3 7月22日(火) 19:00-21:30
Organization:生命的な組織の在り方に触れる
・ヒエラルキー型の機械的な組織から、生命体のような組織、自然の摂理に則った「自然経営」へ
・働く人の個性を解き放つ、 平和で調和的な組織デザインプログラム「DXO」
講師:武井浩三(社会システムデザイナー)


Day4 8月7日(木) 19:00-21:30
Business:リジェネラティブなビジネスの在り方に触れる
・リジェネラティブな未来を創る類稀な変革力を持つ、アジア太平洋のチェンジメーカー「インパクトヒーロー」
・リジェネラティブなあり方を具現化した次世代のエシカルホテル「Mana Earthly Paradise」
講師:濱川明日香(一般社団法人Earth Company最高経営責任者)


Day5 8月25日(月) 19:00-21:30
Leadership:リジェネラティブ・リーダーとしての在り方に触れる
・自然の叡智に学び、生命の摂理に根ざした組織やシステムの変容を促すための、新たなリーダーシップのパラダイム
・「人と自然」「内と外」「男性性と女性性」の分離をつなぎ直し、生命システムを育む「リジェネラティブ・リーダーシップ」
講師:小林 泰紘(一般社団法人Regenerative Leadership Japan 代表理事)


Day6 9月7日(日) 10:00-12:30
Health:身体の内と外をつなぐ循環に触れる
・台所と畑をつなぎ、栄養豊かな土を育む「コンポスト」
・半径2km圏゙の顔が見えるコミュニティがつくる、美味しく健康的な循環生活の輪
講師:たいら由以子(ローカルフードサイクリング株式会社 代表取締役)
※Day6はリアル会場とオンラインのハイブリッド開催となります。


Day7 9月21日(日) 14:00-16:30(現地フィールドワーク:12:30-14:00)
Lifestyle:都市と農村の暮らしをつなぐ循環に触れる
・コモンズ(Commons/共有財産)としての里山の時間と空間
・人と人、人と自然、都会と田舎の分断をつなぐ「小さな地球」
講師:林良樹(一般社団法人 小さな地球 共同理事)
※Day7はリアルとオンラインのハイブリッド開催となります。
※リアル会場:鴨川・小さな地球(前泊・フィールドワーク参加可)
https://small-earth.org/
※会場参加の方は、講座の前に、小さな地球共同代表 福岡達也氏によるフィールドワークに参加いただけます。
※前泊する方は、前日の午前中から蔵元寺田本家さんとコラボしている「天水棚田でつくる自然酒の会」の稲刈りに参加し、日本の原風景が残る釜沼集落の古民家に宿泊いただけます。(前泊のお申込みは、本講座チケットご購入順での受付となります。)


Day8 10月6日(月) 19:00-21:30
Agency:一人ひとりの力を信じ、それぞれの次の一歩を踏み出す
・旅路を振り返り、新たな視座で、目の前の世界を見つめ直す
・仲間と共に、旅の続きを描く
ファシリテーター
鮎川詢裕子(一般社団法人ワンジェネレーション代表理事)


連続講座終了後にも、連動したフィールドワークを企画しています。
本講座受講者には優先的にご参加いただけます。


本講座は、ご参加のみなさまに以下の機会を提供します。


<現状の認知>
現在の社会の状況について、複数の分野の専門家や実践家から見聞きすることにより、多面的な視点から現状を捉えていきます。普段の暮らしや仕事の中では見えにくいところで起きている歪みにも目を向け、勇気を持って現実を直視していきます。

<背景の洞察>
現実を直視したら、その背景にある社会的なシステムにも目を向けていきます。一見遠くに感じられていた物事が、私たちの日々の思考や選択とどのように関連し、影響し合っているのか、そのつながり合いに気づいていくことによって、システム的な観点から私たちが作っている社会を見つめていきます。

<視座の転換>
同時に、昨今生まれ始めている、社会を「生きている生命システム」として捉えようとするアプローチを紹介し、その事例に触れていくことで、世界を見る新たな視点を得ます。 それによって、自然の摂理に沿って社会における様々な分断を統合する、二元論を超えたホリスティックな視座を体験していきます。

<内省と行動>
影響を生み出す主体としての自分に目を向け、自分がこれまでに生み出してきた影響や、自身が今後持ちうる影響力を自覚し、その力をどのように行使していくかを考えていきます。 分断から再統合へと向かう社会の変化の兆しを踏まえて、自身の持つ可能性を探求し、今後のアクションやコラボレーションにつなげます。



これによって、一人ひとりが、未来に希望と意思を持って、それぞれに次の一歩を踏み出し、リジェネレーションの担い手となるのを支援します。

・一般:44,000円

・ペイフォワード(恩送り)チケット:66,000円

・ペアチケット:77,000円

・学生:大学生以下5,500円
(社会人経験者を除く)

・学生:中高生以下:0円
(フリースクール等含む)

※Day7のリアル会場での前泊・フィールドワークは別料金となります。

講座詳細】
期間:2025年6月~10月(集合講座は各回2.5時間、全8回)

会場:Zoom(オンライン) 

※会場は別途ご案内いたします
※講座は録画を予定しており、ご受講の皆さまへ共有いたします。
※Day6,7はリアル会場とオンラインのハイブリッド開催となります。


学生割引チケットについて
※学生割引チケットをご購入の方は、申し込みフォームに「学校名」「学年」「年齢」を記入ください。
※学生証をご提示いただく場合があります。
※学校教育法で定める学校(中学、高校、大学、高等専門学校など)及びフリースクールに在籍されている方が対象です。ビジネススクールなどは対象になりません。
※これから社会に出る方のために割引を設定しております。社会人大学生の方は対象となりませんのでご留意ください。

●特典割引について
①書籍購入者への特典割引
「ドローダウン」「リジェネレーション」書籍購入特典の割引コード利用時 1,000円
挟み込みチラシに申し込み方法が記載されています。
お申し込み後、メールでご案内のコードを入力ください。(1冊につき1回有効)

②マンスリーサポーター割引
購入時にコードとして毎月のサポート額を「MM」の後ろに入力ください。
例:3000円の場合「MM3000」
※マンスリーサポーター割引と他の割引の併用はできません。ご了承下さい。

ペイフォワード(恩送り)チケットについて
※学生の参加・学びを応援するチケットとなっております。ぜひ時代の担い手の支援をお願いいたします。

録画と見逃し配信について
講座は録画を予定しており、チケットご購入の皆さまへ共有いたします。

■ 本講座は、こんな方におすすめです。

・テーマ(リジェネレーション、社会システムの変化)に関心を持っている
・地球温暖化や気候変動、生物多様性などの社会課題対策に興味を持っている
・これからの世界、社会の在り方のヒントを得て変化につなげたい
・ウェルビーイングの実現に興味がある
・何か始めたいと思っているが、現状を知る機会やヒントが欲しいと感じている
・外圧や機械論的なアプローチに限界を感じている
・自分の生き方、働き方、行動と選択への疑問が湧き始めている
・自分がかかわれる分野や好奇心が持てるものを見つけたい
・今の時代に生まれ生きている意味を見つめ直したい
・環境問題や社会課題への具体的アプローチを知りたい
・ともにアクションを起こしていく仲間と繋がりたい
・この告知ページをやご登壇者の顔ぶれを見てピンと来てしまった

世界を変える究極の力は、技術にあるわけではありません。それは、私たち自身、すべての人々、すべての生き物に対する畏敬や思いやりにかかっています。それが「リジェネレーション[再生]」です。

ポール・ホーケン
「Regeneration リジェネレーション 再生 気候危機を今の世代で終わらせる」より