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気候危機を一世代で終わらせるために、今、私たちにできること

リジェネレーションとは、地球温暖化を逆転させる100の方法を示した世界的ベストセラー「ドローダウン」の続編「リジェネレーション」のなかで提唱されている、新たなアプローチです。

それは気候危機を終わらせるだけでなく、温暖化の逆転(ドローダウン)、生態系の回復、持続可能なエネルギーシステム、町づくり、漁業、農業の活性化、格差の解消など、全てのいのちに息吹を吹き込む生き方を、共につくっていくことを目指します。

人々が、違いを超えて結びつき、
同じテーブルにつき、本当に大切なことへと向かう。
リジェネレーションという時代の始まりを、共につくっていきませんか。

「気候危機を一世代のうちに終わらせる」 — それが本書の目的です。

それは、今現在増え続けている温室効果ガスの排出量を、私たち人類の行動によって、2030年までに45〜50%削減することを意味しています。

ライフスタイルを少し変えること以外には、何をしたらいいかわからない。それが、私たちの多くが置かれた現状ではないでしょうか。

2030年までに何をする必要があるのか、
この危機を乗り越えるために、「何を」「どこから」「どのように」したらいいのか、包括的な情報を提供することが本書の役割です。

この本を通して1人でも多くの人が、自分が自然の一部であることを思い出し、人間としてありたい生き方とは何かを見つけていくことを願っています。

著者・Paul Hawkenについて
ポール・ホーケンは、環境活動家、起業家、作家であり、環境の持続可能性と、ビジネスと環境の関係の変化に人生を捧げてきました。環境に配慮したビジネスを成功させ、ビジネスが生態システムに与える影響について執筆活動を行い、経済発展、産業エコロジー、環境政策について各国の首脳やCEOにコンサルティングを行っています。Project Drawdownの創設者でもあります。
これまで9冊の著書が30ヵ国語、50ヵ国以上で出版され、200万部以上のベストセラーとなっています。

本書を通して探求することになるこの概念ですが、
それはとてもシンプルな問いから識別することができます。
「生命を生かす(増やす、再生させる)方向か?それとも、そうではないか?」
これがありとあらゆる人や団体の指針となることで、
世界はガラリと変わるはずです。

1.その行動はより多くの生命を生み出すのか、それとも減らすのか?
2.未来を癒すのか、それとも未来を奪うのか?
3.人間のウェルビーイングを高めるのか、それとも損なうものなのか
4.病気を防ぐのか、病気から利益を得るのか?
5.生計手段を生み出すのか、それともなくすのか?
6.土地を回復させるのか、劣化させるのか?
7.地球温暖化を進行させるのか、それとも減速させるのか?
8.人間のニーズを満たすものなのか、それとも人間の欲求を満たすものなのか?
9.貧困を減らすのか、それとも広げるのか?
10.基本的人権を擁護するのか、それとも否定するのか?
11.労働者に尊厳を与えるものなのか、それとも傷つけるのか?
12.端的に言って、その活動は資源を搾取するものなのか?それとも再生するものなのか?

その判断が、Regenerationへと導く考え方のフレームワークです。

リジェネレーションの特徴

地球で起きていることの詳細な分析と、気づきへの旅

陸、川、海、空・・・様々な分野での現状を、データとともに詳細に読み解き、その構造を理解すると、見えてくるのは、今の問題は、私たちが「選択している」ものだということ。すなわち、変えることもできるものだという気づきによって、私たちの本質と可能性への旅が始まります。

本書の内容

リジェネレーションは、気候危機に対する根本的な新しいアプローチであり、正義、気候、生物多様性、人間の尊厳を行動、政策、変革のシームレスなタペストリーに織り込み、一世代で気候危機を終わらせることを意図したものです。この本は、世界中で急速に広まっているリジェネレーション運動を説明し、定義した初めての本です。(本書解説より)

目次

はじめに:ジェーン・グドール[試し読み]

再生とは[試し読み]

1人ひとりの力
本書の使い方
読者のための参考情報

海洋

序[試し読み]

海洋保護区[試し読み]

海中植林(海の森づくり)
マングローブ
塩性湿地
海草
アカウキクサ

森林

序[試し読み]

プロフォレステーション
亜寒帯林
熱帯林
新規植林
泥炭地
アグロフォレストリー(森林農法)
火災生態学
竹
『オーバーストーリー』のパトリシア・ウェスターフォード リチャード・パワーズ

野生生物

序
栄養カスケード
放牧生態学
野生生物の回廊(コリドー) 
『英国貴族、領地を野生に戻す』 イザベラ・トゥリー
草地
ポリネーターの再野生化
湿地
ビーバー
バイオリージョン
野生の生き物 カール・サフィナ

土地

序

環境再生型農業
有畜農業
劣化した土地の回復
堆肥(コンポスト)
ミミズ養殖
雨を降らせる
バイオ炭(バイオチャー)
ヨシキリのさえずり チャールズ・マッシー

人々

序[試し読み]

先住性
ヒンドゥ・ウマル・イブラヒム
9カ国の指導者宛ての手紙 ネモンテ・ネンキモ
農場としての森林 ライラ・ジューン・ジョンストン
女性と食べ物
ソウル・ファイヤー・ファーム(魂の炎農場) リア・ペニマン
クリーンな調理コンロ
女児の教育
地球にやさしい再生活動(ARK) メアリー・レイノルズ
ビンテージワインのブドウ踏みをしてるのは誰?  ミミ・キャスティール
慈善団体は気候非常事態を宣言すべき エレン・ドーシー

都市

序[試し読み]

ネット・ゼロ都市
建物
都市農業
都市の自然
マイクロモビリティ(超小型モビリティ)
15分都市
カーボンアーキテクチャ

食

序[試し読み]

何も無駄にしない
主に植物を食べる
ローカル化
脱コモディティ化
昆虫の絶滅
木を食べる
私たちは天候だ ジョナサン・サフラン・フォア

エネルギー

序[試し読み]

風力
ソーラー
電気自動車
地熱
すべてを電化する
エネルギー貯蔵
マイクログリッド

産業

序[試し読み]

巨大フードビジネス[試し読み]

ヘルスケア産業
金融業
軍事産業
政治産業
衣料産業
プラスチック産業
貧困産業
オフセットからオンセットへ

行動+つながり

何をすべきか
どこから始めるか
パンチリストをつくる
クライメート・アクション・システムズ
影響力を広げる――ネクサス
目標
保護する
最後にもう1つ
おわりに:デイモン・ガモー
謝辞
写真クレジット

私たちの取り組み

“One generation”の実現に向けて

リジェネレーションの日本語版の出版は、私たち一般社団法人ワンジェネレーション(ドローダウン・ジャパン・コンソーシアムより法人化)が企画したOne generation(ワンジェネレーション)というムーブメントの一環です。
私たちは、「いのちが継がれ続ける(Regeneration of Life)」をビジョンとし、この一世代で温暖化を逆転させ、気候危機を終わらせるための活動を行っています。これらに取り組むことは、地球環境の健康と、そこに住む私たちのウェルビーイングをも実現します。

「リジェネレーション」に先行して出版された「ドローダウン」は、地球温暖化の逆転に向けた100のリストを公表することで、市民の意識を変革しようとする本で、1,200名の支援を得て日本語版の出版を実現。現在6刷で12,000部のベストセラーとなりました。

今回出版される著書「リジェネレーション」でうたわれている理念は、「すべての行動と意思決定の中心に生命を置く」ことであり、科学的な側面にフォーカスを置くドローダウンとは異なるアプローチで環境問題等への取組に意識を向けるきっかけを提供します。
山と渓谷社さんからのお声がけにより、本書についても出版協力を行うことにしました。一刻も早く日本での出版を実現し、広くこのアプローチをお届けしていきます。(2022年3月出版しました)

この世代で気候危機を終わらせるためには、「ドローダウン」と「リジェネレーション」の2つが大切な要素となると考えています。